筑紫野市【原田の田舎卵】販売コーナーリノベーション。
最後の最後の営業時間のステッカー張りが完了し、全ての工事が終わりました。
全容をご紹介します。
■外観・アプローチ■
以前は作業場と同じ引き違いだったサッシを、
両サイドFIX窓・中央を幅が大きく開閉が楽な1枚ガラスの吊り引戸に変更。
緩やかなスロープと安全手すり(兼傘かけ)、
店舗と段差のないポーチのサイズも広くし、
ご年配の常連さん、若いご家族連れのベービーカーなど
とにかくお客様が安全に、快適に出入りできるようにと、社長様(お父様)のご希望でした。
ショップロゴやのれんは、今後家業を担っていかれる子供さんたちご姉弟に任され
紺色と山崎家の家紋をモチーフに今回一からデザインしました。
最後の最後になってしまった営業時間のステッカーでしたが、
新しくなった引き戸のハンドルを大きくしたものの
どうしても、押してしまうお客様など、営業してみてわかることも出てくると予測し、新装オープン後、おおきな引戸の開ける方向矢印を含めて、
営業時間ステッカーを制作しました。
道路や車内から開いているのか、店舗がどこなのかわかりづらいとの悩みをお聞きして、道路から見えやすい角度につけたフラッグサイン。
こちらも、少しやわらかく優しいデザインのロゴにし、既存の照明も変更、ライトアップし、店舗がとても分かりやすくなりました。
■レジカウンター■
店舗のレイアウト間取りを考える際、最大のご希望は
『機械の場所含めて、今までの作業動線が変わらないこと!』でした
レジ台も今までのみなさんの動きに合わせて製作し、
天板にはクッション材を仕込み、表面は高耐久のフロアタイルを張っています。
背面には、こちらも新しい漢字ロゴ。
大変気に入られたこのフォントの名称は偶然にも”月”です。
■作業兼中央カウンター■
のれんの向こうが作業場。
その作業を行う社長さんはじめ従業員さんと常連さんは何十年来のお付き合い。
完全に仕切ってしまわず、顔が見えるようにしてほしいと強くご希望された社長様。
作業場で使う機械も動かさず、今まで通りに作業していただけるよう、中央のカウンターを中心に袖壁と下がり壁とのれんで間仕切り、オープンな雰囲気を残しました。
中央カウンターは常に配送や梱包準備の卵が並べられ、スタッフさんの申し送り用のメモなど挟めるよう、枠とクッション性のある仕上げ材の段差を数ミリ造り、
ホームセンターなどですぐに交換可能な透明のシートを敷いて使えるようにしました。
■卵の陳列棚■
以前は、ステンレスラックに断熱材を敷いてその一部に卵を陳列されていましたが
今回は、卵一筋の山崎養鶏場らしく、シンプルに卵が一番引き立つ陳列棚にしよう!と意見が一致。
後々、POPや説明書きなどいかようにもディスプレイできるよう
幅と奥行きをしっかりとり、大工さんに製作していただきました。
こちらも天板の素材はクッション材と高耐久のタイルフロアです。
少し高めに設定した卵棚の下には、野菜かご。
高さが調整できる部材も大工さんに製作してもらいました。
■小物部材とバックヤード■
レジ回りには、のれんを仕舞う際の棒や、ゆで卵、
子供たちに人気のももとさくら(馬)のごはん=人参 や
レジ袋などなど、バーや造作アイアン棚などを付けました。
レジの内部もほとんど以前と同じつくりに。
包装作業の手を伸ばせばささっと行えます。
こちらは店舗から見て左の袖壁裏に造った、パソコンとプリンタースペース。
作業と製品のサイズ、使い方に合わせて、配線なども変更しました。
こちらはレジ裏の壁。
紺色のアクセントクロスにはマグネットが付く壁”マグマジック”を仕込み
いろんなメモなどがたくさん貼れて便利です。
さらに卵のケースは4つきちんと並ぶよう作業台を造作。
FAXや電話、文房具などなどここに集約され、店舗側には見えず
とてもすっきり機能的です。
■道路看板■
最後に、道路看板。
原田のたまご と言えば、とても有名ですが、、、
実は2か所、2店舗あることを、ご存じでしたでしょうか?
元鳥栖有料道路を福岡市内から鳥栖方面に向かい原田インターで降りて
左が”原田のこだわり卵”
右が”原田の田舎(いなか)卵”
です。
お互いご親戚でいらっしゃいますが、それぞれ独立した別の養鶏場として
養鶏&卵の販売 をおこなっていらっしゃいます。
今回手掛けさせていただいた、”原田の田舎卵”の田舎とは、昔のこの地域の地名だったとか。
創業54年、卵一筋、養鶏一筋の山崎憲秀社長様(お父様)のお気持ちを引き継ぎ
また新しい時代に継承されようとする子供さんたちご姉弟の感性がコラボレーションした、常連さんから若いご家族まで、卵を買いに来やすい空間店舗に仕上がりました。
ぜひぜひ、ご家族皆様で、美味しい卵を買いにいらしてください。
(市川 吏保)
2019年12月01日